クラウドが世界を変える!

グローバル展開!そう言いながらも管理は全て現地任せ・・・

情報の共有が仕事のロスを軽減する。その為のクラウド社会がここまで来ています!
最近よく耳にする「クラウド」。クラウドとはいったい何でしょう?

英語でCloudとは「雲」と訳します。昔からネットワーク構成図などでは、インターネットを絵で表現するのに、雲の図形を使って表現していました。つまり、「雲の中」のサービスをクラウドサービスと呼びます。

具体的には、インターネット上に設置したサーバーをレンタルするサービスです。
1980年代。IT産業の主流は「ハードウェア」でした。各社が競って最新のハードウェアを開発してきました。

1990年代になると、「ソフトウェア開発」がITビジネスの主流となります。Windowsの誕生がソフトウェア開発を加速させました。そして2000年代には、ネットワークビジネスが主流に変わって来ます。インターネットの普及と共にE-mailやホームページは企業に欠かせないものとなり、ブログやソーシャルネットワークが一気に広がって行きました。

そして現在、2010年代は「クラウド時代」と言われています。高騰するIT技術者の人件費や、サーバー維持費、ネットワーク維持費が徐々に企業の経費を圧迫し、更にデータのバックアップやウィルス対策などのセキュリティ保持にもかなりのパワーを費やしてきた結果、自社でサーバーを維持するより、サーバー管理をアウトソーシングした方が楽だという考え方が浸透してきた為です。

以前は情報漏えいの観点から、会社の大事なデータは自社で管理すべきと考えられてきましたが、現在は暗号化の発達により情報漏えいのリスクが軽減された事から、自社でサーバーを維持するリスクよりクラウドサービスを使った方が費用対効果が有ると考えられ初めているのです。

特に近年、日本企業の多くは海外展開をしています。中国や東南アジア、世界中の営業拠点などと情報交換をするには、独自のネットワークを整備するより、インターネットを使った方がコスト的にも時間的にも断然有利です。

そこで、インターネット上のサーバーをレンタルする「クラウドサービス」が加速したのです。

既にスマホでは、電話帳のバックアップや、写真のバックアップなどが無料のクラウドサービスで提供されており、以前の様にパソコンにバックアップを取るという必要は無くなりました。また、スマホとパソコンのデータ共有にも、クラウドサービスを利用できます。

これほど便利なものをビジネスで使わない訳には行きません!

そこで各ソフトメーカーは、挙ってクラウド対応のシステム開発を手掛けるようになりました。我社も昨年、「Cladia」というクラウドに対応した企業システムを開発しました。

これまでの企業システムは、「クラサバ(クライアント・サーバー)」と言われるCS型システムが主流でした。しかしCS型は各パソコンに専用ソフトをインストールする必要があり、クラウドの利点を引き出せません。

そこでこれからは、「BS型」(ブラウザ・サーバー)と言われるシステムが重宝されます。BS型はInternet Explorerなどのブラウザソフトで操作できるため、各パソコンにソフトをインストールする必要が有りません。

更に、Windows 8やiPadなどのタブレットPCでも使えます。

ユーザーは、サーバーがどこに有るかなど気にすることなく、インターネットさえ使える環境にあれば、そこで社内システムを閲覧したり入力したりすることができるのです。

多拠点での共有システム構築を検討されている企業は、迷わずクラウド対応のシステムを選択されることをお勧めします。

【この記事は、2013/7月号「香港・華南MONTHLY」に掲載されたものです。】